読んでいて1番驚いたこと。
「事実婚」について知らない人が今でもいるのか、ということ。
ページ中程に座談会の様子がおさめられているのですが、
2010年の座談会で、参加している人々は30歳前後の女性5名。
わたしはあまりよく知らなくて、最初はてっきり、できちゃった婚のことを
いっているのかなと思いました。でも先生のエッセイを読ませていただいて
いるうちに、事実婚もまたいいんじゃないかなと・・・。
人選がどう行われたのか不明ですが、それでも、興味のない人は
全く知らないのね・・・と驚いたのです。
それと、座談会の他に実際に事実婚をしている(していた)人への
インタビューもあるのですが、その中の一例がちょっとおかしいのです。
知り合った頃は、相手は別居していたとはいえ妻帯者で子供もあり、
まだ離婚が成立していなかった。
もちろん、離婚していたら一般的な結婚に踏み切ったかもしれないが、
離婚まで時間がかかりそうなので、まず事実婚でスタートすることに
なった。
その後、彼はきちんと離婚したが、なぜ籍を入れなかったのか。
ん?
男性が離婚していないのに、事実婚をスタート?
それは・・・どうゆう考え方なのかしら。
その後のこのカップルの生活や考え方については好感が持てるけれど、
「事実婚」について誤解を与えるのではないかしら〜と心配。
一冊の本として内容が多くないし、特に目新しいことや
深い考察がなされている訳ではないし、視点の偏りが感じられるけれど。
でも、心に残ることもありました。
著者と福島みずほさんの対談の中での、著者の一言。
大事なのは、自分がどういうスタイルで相手と生きていきたいか、
ということなので。
そうね。
改めて文字にすると、よくわかる。
なんてシンプルなのかしら。