正しく知る地球温暖化―誤った地球温暖化論に惑わされないために
「現在進行中の温暖化の大部分(約6分の5)は地球の自然変動であり」
「『小氷河期』という比較的寒かった期間(1400〜1800年)から地球が回復中のためである」
「この本では、少なくとも自然変動の可能性が充分あり、検討すべきであることを示す」
赤祖父 俊一著 「正しく知る地球温暖化」 はしがきより
IPCC(国際気候変動パネル)の主張を鵜呑みにすることなく、
冷静に幅広く情報を集めるとこの大切さを思い知りました。
本来はまだ学問の域を出る事のない気候変動を
「温暖化防止・CO2排出削減」を掲げて国際的政治問題として扱うこと。
根拠も効果もはっきりしないものに、莫大な税金や労力をつぎ込む事。
今すべきはそのような事ではなく、
エネルギーの確保、水・食料問題の解決、環境破壊の防止です。
この本を読んで何に一番驚いたかって、
「仮説」を「事実」として意図的に広め、反論を許さず、
政治的に利用している人々のその強かさにです。
そして、そのおかしな輪の中で、
利用されていることにも気付かず踊らされている私達の滑稽さ。
この本のよいところは、純粋な気持ちで「二酸化炭素悪人説」を信じている
人々も啓蒙出来るよう、本当に簡単な言葉で書かれている点です。
読んでいて「また?」と思う程に繰り返しが多いのですが(著者も本文中で認めている)、
それほど人々の意識は凝り固まっているのでしょうね。
この本、すいすい読めますが、私にはちょっと読みにくい本でした。
著者の伝えたい事は「バーン」と頭の中に入ってくるのですが、
せっかく掲載されている図や表、そして引用されている文献などが、
本文を読みながら一緒に理解出来ないのです。
そして、章だてて書かれているのですが
どの章も同じ事を言っているような印象を受けるのです。
その点は残念ですが、それ以外は興味深く面白く読むことができました。
「気候変動は起きている」という事実を正しく理解し、
擦り込みによる偏ったイメージから脱していかないといけないですね。
でも本当に大切なのは、その先どう行動するか。
時間はない、相手は大きすぎる問題。
でもここで頭を抱えていても仕方がない。。。
では、実際どうすればいいのだろう?