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本屋で偶然見つけて、購入しました。
とんと本を読まなくなった私ですが、この本は2日間で読み終えました。
最初に思ったこと。
(ちゃんとした)作家が書く文章はこんなに読みやすく
そして気持ちがいいものだったんだわ!
本を読まなくなりネットで情報を得ることに慣れてしまって、
感覚が麻痺していたんだわ。
うまく想像出来ない暮らしをちょっと覗けた気がします。
そして、時間はただ静かに降り積もっていくんだな〜と思いました。
著者である岸本葉子さんと、(大人になってから養子にきた)お兄さん、
お姉さんとその息子さんたち。
5人でお父さんの介護をした5年間を綴った本なのですが、
一番ハッとさせられたのが、最後の12章「そして第一歩」に綴られた
『家族への言葉』の部分。
私は介護に関し、家族に負い目がある。介護を終えて、私には父の住んでいた家が残った。今はローンを払っているが、それがすめば資産になる。
姉は時間を傾けた。その時間、働くことはできなかった。兄は生活費などフローのお金を注ぎ込んだ。そのお金は残ることはなかった。甥たちも若い時間の多くを費やし、もしかしたら将来設計に影響したかもしれない。
学生の甥御さんたちが公園へ散歩に行ったり、泊まりで介護したり、一人で入浴の介助をしている様子を、
「凄いな」と思いながら読んでいたのです。
でも。
例えば甥御さんのお母さん(著者の姉)がそれをしている描写には、「大変だな」とは思っても「凄いな」とは思わなかった。
自分が、役割分担に関してフィルターを通して考えていることに気付き、とてもショックを受けました。
将来設計に影響したのは、全員だ。
本当に、読んで良かったな。
具体的な生活の変化について、介護保険のこと、病院のこと。
本当に勉強になったし、家族っていいなって、あたたかい気持ちになりました。
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